梶田日本学術会議会長インタビュー「好奇心なくして未来はない~ノーベル物理学賞を機に~」

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眞鍋淑郎先生によるノーベル物理学賞受賞に当たり、梶田会長へのインタビューを行いました。(令和3年10月27日)


(問)
 研究者や学んでいる方達の日常の研究者の活動は非常に地道なもだのと推察します。受賞というと晴れの華やかな感じがしますが、研究者の方々にとって、眞鍋先生の今回の受賞というのはどのような意義があると思われますか。

(梶田会長)
 眞鍋先生の功績は、複雑な気候変動について、基礎に戻ってきちんと説明された。このことが重要だと考えています。
 好奇心に基づいて基礎科学の色々な分野に積極的に取り組むということは、研究者を目指す若い人にとっても非常にいい刺激になると思います。


(問)
 物理学賞で気候変動の研究が受賞したことが“異例”だという言われ方がよくメディアでされていました。会長御自身が物理学賞を受賞されたことも踏まえまして、どのように受け止められましたか?

(梶田会長)
 地球物理学分野でのノーベル賞受賞は、従来の受賞分野にかかわらず、幅広い分野に焦点を当てて、人類に貢献した研究業績が評価されたということで、研究者にとっては非常にありがたいことだと思います。
 気候変動、カーボンニュートラルが全世界、全人類に共通の課題だという証でもあり、50年後、あるいは100年後の将来世代のため、引き続き気候変動に関する研究を深めると同時に、対策の実行についても議論を進める必要があると考えています。
 日本学術会議としても、ナショナルアカデミーとしての役割を発揮できるよう、力を尽くしていきます。


日本学術会議会長談話「眞鍋淑郎先生のノーベル物理学賞受賞を祝して」は以下のファイルをご覧ください。
日本学術会議会長談話「眞鍋淑郎先生のノーベル物理学賞受賞を祝して」(PDF形式:131KB)